むくみや外反母趾など、脚にまつわる悩みは尽きません。中でも、O脚にコンプレックスを持つ人は、性別に関係なく、多いのではないでしょうか。今回は、アスカ鍼灸治療院の福辻鋭記院長に、O脚を改善するためのストレッチ方法について聞きました。
靴のかかと部分が外側だけ減っていたり、歩いているうちにスカートのファスナーが横にずれてしまっている……。思い当たる人は、O脚になっているかもかもしれません。
O脚とは、真っすぐ立ったときに、太ももの付け根、太ももの間、膝、ふくらはぎ、くるぶしが、1カ所でも離れている状態のことをいいます。離れている部分が多いほど、“O脚度”が高いことになります。
O脚の原因の多くは腕や脚を組んだり、かばんを同じ側の肩に掛ける、手で持つなどの癖によって、骨盤がゆがみ、脚のラインがねじれてしまったことにあると考えられます。
O脚の原因となる骨盤のゆがみを放置しておくと、膝の痛みや肩こり、むくみといった症状を引き起こしやすくなります。女性の場合は、冷え性や生理痛などが悪化することもあるでしょう。
骨盤を整えてO脚を改善するには、基本の姿勢を見直すことが大切です。立ち方のポイントは、重心を内側(くるぶしの下辺り)にかけ、おなかとお尻を引き締めることです。
歩くときは、基本姿勢を維持して、足の裏全体を意識して使いましょう。姿勢が良いと、疲れにくくなります。
次に、これから紹介するストレッチを毎日続けることが効果的です。休憩時間や寝る前など、ちょっとした“隙間時間”で行ってみてください。
❶左のお尻を持ち上げて、中心に寄せる。右のお尻も中心に寄せて座る。
❷この状態で座っているだけで、座骨が内側に寄せられ、骨盤の矯正が期待できる。自然に背筋も伸びて、座り姿も美しくなる。
□ 立っているときに脚をクロスしたり、片側だけに重心をかけている
□ 脚を組む
□ 横座り、あひる座り(ぺたん座り)をする
□ 常に同じ側を向いて寝ている
□ 荷物をいつも同じ側で持つ
□ 同じ方の脚から靴やパンツをはいたり脱いだりする
●ストレッチ①
❶かかとを付け、爪先を90度開く。姿勢良く立ち、膝の間にタオルを挟む。
❷両膝をゆっくり曲げ、ゆっくり戻す。1日10回2セットを目安に行う。
●ポイント
・顔は正面を向き、背筋は伸ばしたまま
・タオルを落とさないように気を付ける
・お尻に力を入れる
●ストレッチ②
❶かかとの間にタオルを挟み、爪先を付けて“ハの字”にする。
❷かかとでタオルをつぶすように力を入れる。1日10~30回を目安に行う。
●ポイント
・爪先が離れないようにする
・お尻と、脚の筋肉を意識
●ストレッチ③
❶背筋を伸ばして真っすぐ立つ。
❷足の裏全体を床に付けながら、後ろ歩きをする。1日何回行ってもOK。
●ポイント
・膝は伸ばしたまま
・お尻の筋肉を意識
O脚が気になる方は、どうぞお試し下さい!!