「血圧手帳」を作成
有楽橋クリニック 院長 林泰 変化を自身で把握する
血圧の高い人が、興奮したり、運動をしたりしている最中に「脳出血」や「心筋梗塞」で倒れることが多いです。
興奮している時は、交感神経が活発になって血管が収縮するため血圧が急激に上昇します。
すぐにかっとなってしまう人は、深呼吸をするなどして気持ちを落ち着かせ、感情をコントロールしてください。
ストレスをため込んでいると怒りが爆発してしまうこともあるので、ストレスは早めに解消しましょう。
また、車の運転は集中や緊張を強いられて血圧が上がります。
高血圧の人は、長時間の運転や朝夕の渋滞する時間にハンドルを握る時は注意が必要です。
以前も述べましたが、血圧の高い人は、普段の血圧がどのくらいか、一日の間にどのように変化するのかを自分で把握しておくことが大切です。
一家に1台、家庭用の血圧計を用意し、いつでも測れるようにしておくのも良い方法です。
血圧計は、手首ではなく腕で測るものが良いと思います。
その際、シャツやセーターなどの上からでは正確に血圧を測定できないので、必ず素肌で測る習慣を身に付けてください。
腕の血管を締め付けて徐々に緩めるのですが、緩めてきて血液が血管内を通り始めた時が最高血圧で、さらに締め付けを緩めてきて、血管が元の太さに戻った時が最低血圧です。
自身の「血圧手帳」を作って、「測定日」「測定時間」「血圧値」を記録しておくといいでしょう。
その欄の右には空欄を用意しておきます。
もしも血圧が異常に高くなった時は、その空欄に、前の日に食べたものや出来事などを書いて、受診日に主治医に見せてください。
“過剰な塩分摂取”や“精神的ストレス”が、急に血圧が高くなる引き金になることが多いので、「どうして血圧が高くなったのか」を自分で気付くことができる足掛かりになると思います。