免疫と自律神経の関係を理解することが、大切です。
1・自律神経 自律神経は、交感神経と副交感神経の2つのバランスをとりながら働いています。ストレスなどがかかると交感神経が優位になり、リラックスすると副交感神経が優位になります。両者がちょうどいいバランスにあるのが正常な状態です。
2・白血球 白血球には、主に顆粒球とリンパ球があります。正常な状態では、顆粒球は54~60%、リンパ球は35~41%の割合を保っています。しかし、交感神経が優位になると顆粒球が、副交感神経が優位になるとリンパ球が過剰にふえてしまいます。こうした状態が長く続くと免疫力が低下し、病気が発生します。
3・血行 全身の血行も、自律神経に支配されています。交感神経が優位になると、血管が収縮して血行が悪くなります。一方、副交感神経が優位になると、血管が拡張して血行がよくなります。(副交感神経が優位になりすぎると、やはり血行は悪くなります)。
4・活性酸素 交感神経が優位になり、顆粒球が過剰にふえると、活性酸素も増加します。顆粒球は、体内で細菌などと闘ったのち、活性酸素を放出しながら死んでいきます。体内には、活性酸素を無毒化するしくみもありますが、顆粒球が過剰になるとその働きが追いつかず、広範囲で組織破壊を引き起こして、病気を招きます。
5・体温 体温は、36・5~37度が正常。特に平熱が36度未満の低体温状態だと、免疫システムが働きにくくなり、病気を招きやすくなります。《・交感神経が過度に優位になり、血行が悪くなると体温は下がります。・免疫システムがウイルスなどと闘っているときは、副交感神経が優位になり、体温は上がります。しかし、副交感神経が優位になりすぎると、体温は下がってしまいます。》
6・呼吸 自律神経は無意識のうちに働きますが、呼吸でコントロールできます。息を吐くときは副交感神経が優位になり、吸うときは交感神経が優位になります。また、副交感神経が優位なときは深くてゆったりとした呼吸となり、交感神経が優位なときは浅くて速い呼吸になります。
7・健康状態 以上のことから、自律神経が乱れ、交感神経、副交感神経のどちらかに傾いてしまうと、さまざまな問題が起こってくることがわかります。いずれにも偏らない、バランスのとれた状態にあることが大切です。
「福田-安保理論」より抜粋。