自律神経の乱れは内臓下垂と密接に関連しています。
内臓下垂とは何らかの原因によって内臓が正常な位置よりも下に下がっている状態のことです。
内臓下垂の種類には、胃下垂や腸下垂などがあります。
自律神経は内臓など体の機能をコントロールする神経で、交感神経と副交感神経があります。
内臓の機能をコントロールしている自律神経は内臓が下がってしまうことと密接に関わっています。
内臓が下がってしまう主な原因は大きく分けて2種類あります。
①身体的要因【猫背や骨盤の開きなど】
1つは身体的要因によるものです。
猫背や姿勢の悪さによって骨盤が広がり、内臓が下へ下がってしまいます。
②精神的要因【ストレスによる自律神経の乱れ】
もう一方は精神的要因です。
過度なストレスがかかると自律神経が乱れ、消化不良が起こってしまいます。
消化していないものが胃に溜まり、胃下垂を引き起こします。
その後胃の下に位置する腸は圧迫され、胃の上に位置する横隔膜は引っ張られ正常な位置を保てなくなってしまいます。
これが内臓下垂の流れです。
内臓が下がってしまう精神的要因として自律神経の乱れが大きく関わっていることが分かります。
内臓下垂による身体の不具合
逆に内臓が下がることによって自律神経に支障をきたす場合もあります。
身体的要因などで内臓が正常な位置を保てなくなると、胃下垂や腸下垂を起こします。
内臓の中で下の方に位置する腸は圧迫されやすく、便秘や腰痛などの症状が現れます。
ぽっこりとしたお腹は内臓が下がっていることが原因かもしれません。
内臓の働きが悪くなるので快適な睡眠や休息に支障をきたし、リラックス状態に活発化する副交感神経が機能しにくくなります。
すると交感神経は副交感神経の分まで活発化し、さらにリラックスできない悪循環が続きます。
交感神経は正常に作用していれば豊かな感情を与えますが、過剰に作用しているとイライラ・不安・怒りなどの感情を引き起こしてしまいます。
このように内臓が正常な場所に位置していないことで自律神経の乱れを引き起こすこともあるのです。
自律神経が乱れるとどうなるの?
自律神経のバランスが崩れたままだと自律神経失調症という病気を発症する恐れもあります。
自律神経失調症とは自律神経のバランスが乱れ、身体的または精神的に支障をきたす症状のことです。
主な原因には生活リズムの乱れ・過度なストレス・環境の変化などが挙げられます。
不規則なリズムで起床や就寝をする人、元々ストレスに弱い人などがなりやすい病気なので注意が必要です。
内臓の働きが悪いことで発症することもあれば、自律神経失調症の症状の1つとして内臓下垂が含まれることもあります。
発症した際に感じる倦怠感やだるさなどは内臓が正常に位置していないことが原因となっているかもしれません。
内臓と自律神経は切っても切り離せない密接な関係にあるのです。
簡単ストレッチで内臓を正常な位置に戻す
内臓が正常な位置にないことが原因として挙げられるなら、内臓を正常な位置に戻す必要があります。
軽度の場合は自身で簡単なストレッチを行うこともできます。
これは胃下垂や腸下垂によってお腹がぽっこり出ている、または腰痛などの悩みを抱えている人でも利用できるストレッチです。
内臓下垂を正常な状態に戻す簡単ストレッチ
①仰向けの状態で寝転がり、膝を立てます。
②膝を左右に開いて足の裏を合わせましょう。
③お尻を上げた状態で骨盤は水平に保ったまま腰を左右に10秒間適度に揺らします。
※骨盤や脊椎の歪み、自律神経の乱れも整体術で改善可能です。。お悩みの方は当院までお気軽にご連絡ください。