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初期症状を見逃すな!「若年性脳梗塞」にご用心

「脳梗塞」は高齢者の病気と思っていませんか? 実は、レジャーなどによる外傷に起因することもあり、40代以下の若年層にも起こりうる疾患です。また、幼少時から欧米型の食習慣や運動不足のライフスタイルが定着しているため、将来の脳梗塞リスクも今の高齢者以上に心配です。そのために気をつけるべきこと、将来への備えについて、専門の先生のお話です。

瀧澤俊也(たきざわ・しゅんや)先生
東海大学医学部内科学系神経内科教授

東海大学医学部大学院医学研究科修了後、Montreal Neurological Institute(カナダ)留学、平成24年より現職。東海大学総合医学研究所所長、東海大学医学部中央臨床検査センター長を兼務。日本脳卒中学会専門医、日本神経学会指導医など資格多数。専門は脳梗塞の病態、神経再生に関する研究。

脳血管疾患で亡くなる約7割が「脳梗塞」

現在、日本人の死因の第4位となっている脳血管疾患。これは、脳に流れる血管に起こるトラブルの総称で、もっとも知られているのが脳卒中です。

脳卒中は、さらに脳出血、くも膜下出血、脳梗塞の3タイプに大きく分けられますが、脳血管疾患による死亡の約7割を占めるのが「脳梗塞」です。脳梗塞を発症する年齢は60歳以降が多く、70~80代でピークを迎えます。しかし、それ以下の年齢でも起こりうる病気で、おおよそ50歳以下での発症するケースを若年性脳梗塞と呼んでいます。

「若年性脳梗塞」の要因は動脈硬化だけではない

脳梗塞の主な要因は、内臓型肥満を背景とした動脈硬化です。

ただし、若年性脳梗塞の場合は、血管や心臓、免疫系の病気といったほかの疾患が要因となることが多く、たとえば、心臓の左右の心房に孔があり(卵円孔開存)、血液が漏れ血栓ができるなど、心臓や動脈に何等かの構造的な異常があり起こる「奇異性塞栓症」や、脳底部に通常ではみられない細くもろい血管ができる「もやもや病」などがあります。

首や頭への外傷でも発症することがある

若年性脳梗塞の要因として、外傷による首や頭の血管の損傷が引き金になることも多く見受けられます。交通事故などによるむちうちや、レジャー中に頭を打つなど、首や頭に急激に大きな力が加わったりすると、頸部や頭部の動脈が裂ける「脳動脈解離」を起こし血流が途絶えてしまい、脳梗塞を引き起こすことがあります。

日常生活でも、肩や首のこりが気になり、首をひねったり回したりするクセのある人は要注意。ゆっくり動かすのなら良いのですが、急に強い力をかけると危ないのです。

また、女性の場合、まれに経口避妊薬の使用や片頭痛がリスク要因になることもあります。若年性脳梗塞にはさまざまな要因があることを知っておきましょう。

おかしいと思ったら「FAST」でチェックを

脳梗塞全体の中で、若年性脳梗塞の発症率は4%強と決して多くはありません。しかし、発症したのに気づかずにいると、命を落としたり、その後の長い人生を要介護で送らざるを得なかったりということになりかねません。

大事なのは、初期症状を見逃さないことです。脳梗塞には、前兆として「TIA(一過性脳虚血発作)」という小さな発作が起こることがありますが、多くの場合、数分~数時間でおさまるので、一時的な体調不良と思い込んで見過ごされがちです。

おかしいなと思ったら、「FAST」と名付けられた3つの判定方法を試してみてください。そして、1つでも当てはまるものがあったら、すぐ脳神経科を受診しましょう。

Face(顔の麻痺)
 顔の片側の感覚がなくなり、動かせなくなる。ほかに、片方の目が見えなくなることも。

 チェック法

口を広げて「イー」と発音したときに、片側しか口角が上がらない。

Arm(腕の麻痺)

腕の力が突然抜けて、持っていたものを落としたり、ものにつかまれなくなるなど。

 チェック法

両腕を肩の高さまで上げたとき、片側が下がってきてしまったり上がらなかったりする。

 Speech(ことばの障害)

ろれつが回らなくなる。

 チェック法

簡単な言葉でも、ろれつが回らず上手く言えなくなる。

 Time(時間)

脳卒中の治療は時間が勝負です。FASの1つでもできない場合は、
すぐに脳神経科を受診しましょう。

将来の脳梗塞を予防するために

今の30-40代は生まれたときから「飽食の世代」。肥満によるメタボリックシンドロームに陥りやすく、脳梗塞の大きな要因である動脈硬化のリスクが、今の60代以降よりも高くなることが懸念されます。

実は日本人のエネルギー摂取量は、終戦後から大きな変化がないことがわかっています(図1)。しかし、栄養素別にみると、食生活の欧米化が進んだ1970年代以降、「脂質」の摂取量が増加傾向にあることも明らかになっています。脂っこいものはできるだけ控えることが、今の30-40代にとって脳梗塞を予防する1つのポイントになるといえるでしょう。

 

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