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健康ページ【子宮内膜症】

健友館ゆうき整体院の栗野雄二です。webサイトをご覧いただきありがとうございます。

非常に強い台風15号が九州を直撃しましたが、私は夜中に、もの凄い☂と風の音に目が覚めました。久しぶりに台風の猛威を感じました。皆様の地域は被害はなかったでしょうか??

今回の健康ページは【子宮内膜症】についてです。女性の方は参考にして下さい。

月経痛と不妊の原因にも

月経がある女性の10人に1人が発症するといわれる「子宮内膜症」。日本の患者数は260万人と推定されています。この病気について、鳥取大学医学部生殖機能医学の原田省教授(医学博士)のお話です。

 

女性ホルモンの影響が大

 毎月、子宮は妊娠に備え、受精卵が着床できるように子宮の内側にある膜(子宮内膜)を分厚くしています。

 これは卵巣から分泌される女性ホルモンであるエストロゲン(卵胞ホルモン)やプロゲステロン(黄体ホルモン)の影響によるものです。

 受精卵が着床しなかった場合、この子宮内膜ははがれ、血液と共に体の外に出されます。これが月経です。

 「子宮内膜症」は、本来は子宮の中にある子宮内膜組織が、子宮以外の場所にできる病気です。

 月経時、はがれた子宮内膜が、体外だけでなく卵管を通して逆流し、体の中に飛び散ることが原因ではないかといわれています。

 子宮の後ろ、ダグラス窩と呼ばれる空洞部分、直腸、腟、卵巣など、さまざまな部位にでき、月経時には先ほどのホルモンに反応して出血します。その結果、炎症や痛みを引き起こします。

 卵巣に病変ができたものを放置すると、出血した血液が徐々にたまり、「卵巣チョコレートのう胞」となって肥大化することがあります。

 最近では、「卵巣チョコレートのう胞」の1%が、がん化することも分かってきました。

 生殖年齢の女性のおよそ10%が「子宮内膜症」を発症するといわれています。

 さらに、初経が早い、妊娠回数が少ない、月経周期が短いなどの理由により、月経の回数が増えると、発生頻度が高くなることが分かっています。

 以前の日本女性は、一生に240回の月経が平均でしたが、現代は430回にも増えています。

 女性のライフサイクルが変化して、晩婚化や少子化が進んでいる現代では、患者数が増えていると考えられています。

早期受診で生活の質を維持

 症状は、内膜症のできた部位や大きさ、癒着の有無などによって変わりますが、主に月経痛、排便痛や性交痛です。

 病気が進行すると、月経時以外にも下腹部痛や腰痛が起こります。

 また、およそ半数の方が不妊となります。

 確定診断は腹腔鏡での検査が必要ですが、問診、内診および超音波検査などで、約80%は診断できます。

 「卵巣チョコレートのう胞」は、MRI(磁気共鳴画像装置)検査で90%以上の診断が可能です。

 検査は痛みもなく、簡単で安全にできるものです。

 月経痛がひどく、市販薬で痛みが抑えられない、学校や仕事に行けないなど、日常生活に支障を来すようになったら、すぐに受診してください。

 月経痛は、「子宮内膜症」以外にも他の疾病が隠れている可能性がありますので、絶対にがまんしないでください。

 特に、痛みがだんだんとひどくなるのは、よくない症状です。

ライフステージに合わせた治療を

症状はコントロール可能

 「子宮内膜症」は進行していく病気で、閉経までは根治は難しいのですが、医療の進歩により症状はコントロールできます。

 治療では、「LEP」「プロゲスチン」など、保険が適用されている3種類の薬を主に用います。これは、女性ホルモンであるエストロゲンの働きを抑えるホルモン療法です。経口避妊薬(いわゆるピル)と同じ成分なので、排卵を抑える作用があります。多くの場合、服用後、約3カ月で症状は改善されます。

 かつての薬に比べると、更年期症状などの副作用が少なく、長期間使えますが、妊娠を希望している場合は治療を中断しなければなりません。

 「LEP」は、血栓ができやすいので、血液の疾病がある人は気を付ける必要があります。

 手術は、腹腔鏡が主流になっています。おなかに3~4カ所の穴を開けて行いますが、傷が小さいので体のダメージも少なく、回復も早いので、1週間程度の入院で済みます。

 特に、「卵巣チョコレートのう胞」で5センチ以上に腫れた場合、妊娠を希望している場合などは、早期の手術をお勧めします。

 重症化して卵巣や卵管が「子宮内膜症」の病変により癒着してしまうと、自然妊娠が難しい場合があります。

 また手術でも、腹腔鏡が使えなくなる場合もありますので、できるだけ早期の治療を受けてください。

 

医師と相談し計画的に

 「子宮内膜症」の実際の治療は、症状の程度や年齢、妊娠の希望の有無など、個々の患者さんのライフサイクルに応じ、薬物と手術を組み合わせて検討します。

 医師とよく相談して計画的な治療を選択してください。

 なお、妊娠すると月経がなくなるので、ホルモンの影響が少なくなります。そのため、妊娠中は症状が治まります。

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